子どもの頃から視力低下に悩む人が増え、コンタクトレンズやメガネを着ける人口の比率は右肩上がりです。
視力を矯正するためのアイテムが充実している現代ではありますが、視力が悪くなった分だけコンタクトやメガネの度数を変えなければいけないのは、正直、大変ですよね。
視力矯正が必要になったとしても、できれば視力をキープし、それ以上悪くならないようにしたい。今回は、そんな方に必見の、目の健康に効果的な栄養素5選をご紹介します!
1.ブルーベリーで有名な「アントシアニン」
網膜にある「ロドプシン」の合成を助ける青紫色の色素
目にいい食べ物と言えば、ブルーベリー。目にいい栄養素と言えば、アントシアニン。
真っ先にそう思いつく人は多いのではないでしょうか?
アントシアニンは、ポリフェノールのひとつで、青紫色の天然色素です。ブルーベリーはもちろん、ぶどう、なす、カシス、赤じそ、紫いも、黒豆などの皮に多く含まれています。
このアントシアニンが目にいいとされる理由は、目の網膜にある「ロドプシン」の合成を助け、モノを見る目の働きを活性化することにあります。
空軍パイロットの食生活から判明したアントシアニンの効果
目の健康にアントシアニンが効果的であることがわかったのは、今から70年以上前の第二次世界大戦中にさかのぼります。
とあるイギリス空軍のパイロットが夜間飛行の最中、薄明かりの中でも先にあるモノがはっきり見えることを仲間に打ち明けます。
彼の日課は、大好きなブルーベリージャムを乗せたパンを毎日食べること。彼ならではの食生活がきっかけとなり、ブルーベリーの効果にスポットが当たったことで、アントシアニンの研究が進んだんです。
2.目の健康に欠かせない「ビタミンA」
ドライアイや鳥目の予防にもなる栄養素
にんじん、かぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜、うなぎ、レバーに多く含まれているビタミンAは、目の健康を保つために欠かせない栄養素です。なぜなら、網膜にある「ロドプシン」の成分がビタミンAそのものだからです。
ビタミンAが不足すると、暗い場所で目が見えにくくなる「鳥目(夜盲症)」になることはよく知られていますよね。
ビタミンAは、瞳の表面に潤いも与えてくれる優れものだから、現代病のドライアイ予防にも効果てきめんの栄養です。
3.タンパク質豊富な食材から摂れる「ビタミンB群」
B1、B2は視力低下や疲れ目予防に効果大
ビタミンB群の中でも、B1とB2は視神経のはたらきを高め、視力低下や疲れ目を防ぐ栄養素として注目されています。
ビタミンB1は豚肉、うなぎ、大豆、玄米、レンコンなどに多く含まれ、B2はレバー、うなぎ、納豆、卵、ヨーグルト、アーモンドなどに含まれています。
この他にも、ビタミンB群を摂取できる食材としては、鯖、鮭などの魚類が有名です。魚からは、DHA(ドコサヘキサエン酸)と呼ばれる脂肪を取ることもできますが、これも網膜の反射機能を高める効果が確認されています。
4.抗酸化作用の高さが魅力の「アスタキサンチン」
網膜の血流が良くなり、疲れ目の軽減に効果的
赤い色素が特徴のアスタキサンチンは、カニ、エビ、イクラ、鮭など、赤みがかった魚介類に多く含まれています。
カロテノイドの一種で、とても高い抗酸化作用があり、網膜の血流を良くするだけでなく、毛様体筋の調整機能もアップするから、疲れ目の軽減に効果的です。
5.目の酸化ダメージを防いでくれる「ルテイン」
濃い緑色の野菜から摂取できる栄養素
アスタキサンチンと同じカロテノイドのひとつであるルテインは、ブロッコリー、ほうれん草など濃い緑色の野菜に多く含まれる黄色の色素です。
抗酸化作用のあるルテインは、人のからだの中で網膜の黄斑部と水晶体にのみに含まれていて、目にとって負担のかかる酸化ダメージから防いでくれています。
ルテインの不足は、目の不具合や病気につながることもあり、積極的に摂取したい栄養素です。
【まとめ】瞳を労るアイケアは、バランスの取れた食生活から
目の健康に効果的と言われる栄養素は、今回ご紹介した5種類のほかにもたくさんあります。
「目にいい」と評判のアントシアニンやビタミンAはもちろん、野菜、肉、魚などをバランスよく摂ることが、結果的に目の健康保持や視力低下防止につながっていきます。
起きてから寝るまで、ずっと働きつづけてくれている自分自身の瞳を労るアイケアは、正しい食生活から。普段からの意識次第で、目の健康寿命は変わっていきます。