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大事な知識

毎日使うパートナーだから知っておきたい。コンタクトレンズの素材と製造方法

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大切な自分の目に直接触れるコンタクトレンズ。コンタクトユーザーにとっては、日々の生活をともに送るパートナーです。
店頭に並ぶ様々なメーカー、種類のコンタクトができ上がるまでの製造過程を知れば、毎日のお手入れや保管にもっと愛情が湧いてくるかも。自然で快適なつけ心地のレンズをつくる素材と、完成するまでの3つの製法と技術を紹介します。

1.コンタクトをつくる多種多様な素材

あなたの好みや用途に合わせて装用するコンタクトは、主に「ハードコンタクトレンズ」「ソフトコンタクトレンズ」の2種類に分類されます。現在、市場に出回っている様々なコンタクトに用いられている素材は、こんなに多種多様。

ハードコンタクトレンズ

メチルメタクリレート(MMA)・シロキサニルメタクリレート(SMA)・フルオロメタクリレート(FMA)

ソフトコンタクトレンズ

ハイドロキシエチルメタクリレート(HEMA)・N-ビニルピロリドン(N-VP)・ジメチルアクリルアミド(DMAA)・グリセロールメタクリレート(GMA)・シリコンラバー・ブチルアクリレート・ジメチルシロキサン

これらレンズの原料を「モノマー」と呼び、商品の度数・厚さ・形状に加工されることで、人の瞳にピッタリ合う安心安全なコンタクトレンズとして私たちの元へと届くのです。

2.切る、削る、磨く。こだわりの「レースカット製法」

レースカット製法(切削研磨法)は、主にハードコンタクトやカスタムオーダーのソフトコンタクトの製造に適した方法です。レンズそれぞれの特徴や要望に沿ったこだわりの一枚を仕上げることができますが、その分の手間ひまも要します。

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その1

レンズの原料となる素材を円筒の棒状に加工し、一枚分ずつの大きさのボタン状にカット。ここまでのイメージは、どこを切っても同じ模様が現れる金太郎飴を想像すると分かりやすいかも。

その2

高速回転させた素材をダイヤモンド製の硬い刃で切削します。表と裏の両側からレンズの基礎となるカーブができあがったら、摩擦や段差を取り除く研磨へ。レンズの透明感やなめらかさは、丁寧な磨きの作業でつくられます。

その3

削りと磨きが終わったら、ハードコンタクトは一足先に完成。有毒成分を除去する抽出、検査、高圧蒸気での加熱滅菌の工程に進みます。ソフトコンタクトは生理食塩水に漬けて含水させる膨潤を経て、抽出・滅菌などの仕上げとなります。

3.大量生産を実現する。効率的な「キャストモールディング製法」

大量生産を必要とする使い捨てレンズの製造によく用いられるキャストモールディング製法(鋳型法)は、各商品に応じて精密設計された上下2つのモールド(型枠)の片側に液状の原料を流し入れ、もう一方を挟み込んでコンタクトレンズの形状に仕上げていきます。同一製品をくるいなく、短時間で大量に仕上げられることから、最もコストパフォーマンスが高く、品質の安定性も見込める製法とされています。

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その1

凹型モールドにレンズの原料を注入し、上から凸型モールドを押し込みます。凹凸の組み合わせでレンズの形状、厚さ、エッジの形まで決まるんです。同じ形やデザインのものを一度に大量に作ることからも、ワッフルをつくる場面を想像すると分かりやすいかも。

その2

型どられたレンズに紫外線照射や加熱などの処理を施すと、レンズの原料は結合してモノマーからポリマー(重合体)となります。レンズの安定感を生むためにも重合の工程は欠かせません。型から取り出されたレンズは、ソフトコンタクトに仕上げるための膨潤と仕上げへ進みます。

4. 形状を決める遠心力。自由自在の「スピンキャスト製法」

スピンキャスト製法(遠心成型法)は、凹型モールドの回転による遠心力だけを使って様々なレンズを作ることができます。レースカット製法よりもコストを押さえられる大量生産向けの方法として、ソフトコンタクトを製造する場で普及しました。

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その1

液状のレンズ原料を高速で回転する凹型の容器に入れると、半円のカーブに沿って素材は拡がっていきます。瞳に直接触れる裏面の形状やレンズの厚さを決めるのは、回転のスピード、原料の量や粘度です。

その2

モールドの中の形状が安定したら、キャストモールディング製法と同じ重合の過程へ移ります。取り出したレンズのエッジを磨いて成型し、膨潤、検査、滅菌のステップを経てソフトレンズのできあがりです。

【まとめ】

薄くて小さなレンズをかたち作る製法に違いはあれど、どの商品も高度管理医療機器として厳正な検査を受けたものばかりです。
1940年代にハードコンタクト用プラスチック「ポリメチルメタクリレート(PMMA)」が開発され、瞬く間に世界中へと普及したコンタクトレンズ。
「ハイドロキシエチルメタクリレート(HEMA)」を用いたソフトコンタクトの開発にいたっては1960年代とまだ歴史は浅く、時を重ねて人間の瞳に適した素材や効率的な製法が生み出されてきました。この先また、コンタクトユーザーのお悩みを解決してくれる画期的な素材のできあがる日がやってくるかもしれません。

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